昔、「人の役に立つ仕事をしなさい」なんて、親に言われたことはありませんか?
または、お金を稼ぐことは汚いことであるかのように教えられた人もおられるかもしれません。
しかし、社会の中で合法的に「仕事」として成立している中で、全く人の役に立たっていない仕事はきっと無いでしょう。
人の役に立っていることが直接的であるか、または間接的か、言い換えればわかりやすいか
わかり易いか、わかりづらいかの違いでしょう。
例えば介護の仕事は、人の世話を直接的に行うという意味で、人の役に立っているという
認識を持たれやすいですが、銀行の仕事は金儲けであるというレッテルを貼られてしまう
かもしれません。
しかし、介護の仕事は契約によって、要介護者の自立を尊重しながら出来ないことについて
お手伝いし、対価を得るというビジネスモデルであり、
銀行(貸付)は、でお金が必要な人に貸すことで事業等の運営や高額商品の購入をお手伝いし
利息で儲けるというビジネスモデルです。
そもそも、仕事という労働によって対価であるお金を得るという事は、資本主義社会においては、仕事に対する評価です。
労働という行動は、一日24時間という人間の限られた時間・生命を切り売りするものであり
人生における大部分の時間を占める行為です。
労働によって得られたお金によって、人間は、衣・食・住という生活を維持し、消費行動を
起こすことで新たな雇用が生まれます。
人は他人の力を借りずに生きていくことはできません。
コンビニやネットで何かを買う時でも、原料調達・生産・流通と全て人の労働力によって
成り立っています。輸送に使われる航空機・船舶・トラックを製造・管理・運用しているのも
人間の労働力です。
さかさまに見れば、消費者が存在するからこそ、仕事として成り立つ業種が存在する訳です。
つまり、どんな仕事をしていたとしても、消費者として私たちは社会に貢献していることに
他ならないのです。