既にバリバリとデジカメを活用していて、買い足す機種を迷っているのであれば
別に良いでしょうけれど
撮りたい写真があるのに、デジカメが決まらないばかりに写真が撮れない人、
時間がもったいないですよ。
若い人でも、時間がたてば記憶は薄れていきます。
正確には、記憶していた引き出しがうまく探せなくなります。
「きれいな記憶を、出来るだけきれいに残したい」というお気持ちもわかりますが
記憶に比べれば、デジカメの画像ははるかに鮮明ですし、画像を見ることで、
忘れていた前後の記憶が鮮やかに甦ることも多いです。
写真の記録を見ることで、記憶の引き出しをあけることが容易になるのです。
値段が下がるまで買えないパターン
デジカメは値段の動きが一定あります。
半年程度たてば、製品によっては1万円程度下がる場合もあるでしょう。
1万円あればメモリーカードや周辺機器も購入できるかなと考えると
迷う気持ちもわかりますし、おこずかいが限られていたら難しい場合もありますよね。
ただ、もったいないと思われるパターンが、「最安値で買わないと」と考えるばかりに
次の新モデルのウワサが流れてから、あるいは新モデルが発売してから購入するパターンです。
新モデルが出ると、おそらく他社の新モデルも発売され、ますますカメラ選びは
迷宮に入ってしまいます。
画質を追及しすぎるパターン
新画像処理エンジンで高画質化、センサーサイズが大きいと光をたくさん取り込めるので
階調や暗い場所に強い等、デジカメの画質を左右する電気的な条件はたくさんあります。
レンズも、より明るいレンズの方が悪条件でもきれいに撮れるでしょう。
手振れがひどい、ノイズでザラザラという画像はもちろん頂けませんし
極端に暗いなど、悪条件下でもなるべくきれいに撮りたい人は、それなりの性能を持つカメラ
を選ぶ方が良いでしょう。
しかし、カメラ雑誌で、「こちらのカメラの方がわずかにノイズが少ない」程度の違いで
あれば、画質よりも、他の条件、例えば使い勝手などで選択する方が良いでしょう。
数台のカメラの画像を比較検討する機会は、まず購入する時くらいです。
かぎりなく見たまま撮りたいパターン
画質を追及パターンと同様ですが、
どこまでデジカメが進歩しても、実際に観たままを記録することはかないません。
人間は目だけで見ているようで、周りの音や風、匂いなどの環境条件を含めて記憶しています。
それどころか、私たちが目で視ている世界でさえ、その時の感情や何に注目しているかに
よって全く違って映っている筈です。
AさんとBさんが同じ景色を見ても、それぞれ印象が違うのと同じです。
写真は、環境や感情に左右されやすい人間の視覚とは全く異なるものです。
あくまで、ある時間・空間の光情報を切り取るものと考えれば良いのではないでしょうか。
撮られた写真は視覚情報にしか過ぎませんが、撮った人には記憶を辿るツールとなります。
大袈裟に言えば、タイムマシンと考えてもよいでしょう。